三三たっぷり
2月5日(日)、今年の記念堂の初笑い企画は、落語家・柳家三三独演会。お天気にも恵まれ、厳しい寒さが少し和らいだ午後の日でした。
柳家三三さんは、記念堂では2021年に一度ご出演いただいているのですが、それがなんとも斬新な企画、クラシック音楽と落語の融合により、ベートーヴェンの半生を追うという「ベートーヴェンの手紙」というコンサートでした。
この企画は大好評に終わり、三三さんの実力も存分に感じることができたのですが、ぜひ独演会で、落語を聴きたいという声を多数いただき、今回の企画となりました。
この日の前座には、柳亭市好さんが一席。酒飲みが集まってわいわいと楽しい「寄合酒」。
そして柳家三三さんさんの登場、マクラで結構に盛り上がり、むしろ落語よりもたくさん話してくださったような(笑)。さすがは落語界の二枚目(自称?)ということで、お客様も拍手で答えて会場は笑いの渦に包まれました。
信濃の善光寺に、かの石川五右衛門が盗みに入る「お血脈」。続けて「猫の皿」では、焼き物の町である有田に寄せていただいたのでしょうか。
仲入り後は、ちょっと春を先取りしてお花見の一幕。(その前に、枕では寿限無も…)
仇討ちと見せかけて、首尾よく観衆の喝采を浴びようと計画したものの、来るはずの仲裁役が来ない上に、本物のお侍が登場して、さてどうなってしまうの?という「花見の仇討」。
ちょっと抜けた登場人物が多い噺ですが、三三さんのお侍役がよくハマってぴりりと空気を締めていました。さすがの実力をたっぷりと感じる独演会でした。
2年ぶりの落語会でしたが、今回も多くのお客様にお越しいただきありがとうございました。
そして、当館にもう二度来ていただいた柳家三三さん。三三だけに、三度目もあるかも?またぜひお待ちしています!ありがとうございました!