他の命をいただいて生きていることに感謝

先般からの豪雨により、各地で甚大な被害が出ています。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
幸い有田町に大きな被害はなく、7月8日(日)に予定していたたつじんにマナブVol.13を予定通り開催することができました。

テーマは「高野山に学ぶ”食”と”農”」。
高野山のご住職・飛鷹全法さんをお招きし、
第1部は高野山や弘法大師空海についての講話、
第2部は対談形式で有田の食と農についてお話をいただきました。
今回のお話のキーワードは「いのちの循環」。
私たちは肉や野菜などのほかの命をいただくことで、生かされています。
精進料理というと肉や魚は食べない、というイメージがありますが、本来、精進とは、肉はダメ、野菜はOKという素材の話ではなく、「命をいただく」という我々の態度の問題なのです、と飛鷹さんは言います。
「ほかの命をいただいて生かされていることに感謝する」ことを大事にするのであれば、野菜も肉も同じ命。
素材の問題ではなく、食材を余すことなく頂き恵みに感謝する精進料理の在り方を再定義して、飛鷹さんは「ネオ精進」と名付けたそうです。

そこで、有田産の、しかも余るほど作られている食材などを有効に使った有田版のネオ精進料理を、地元のパン屋さんと開発しました。
それが、ありたぶたカツサンド!なのです!

 

ありたぶたは有田にある池田養豚場の豚肉で、
今回は余りがちなウデの部位のお肉をメンチカツとミルフィーユカツに加工して、地元産の玉ねぎとキャベツを使い、地元産の小麦粉を使った食パンで挟みました。
これは、美味しくないはずがない!有田の新たな特産品になるかも!?

その他、高野山の伝統文化のお話はもちろん、空海が修禅道場を開くために多くの方々から支援を集めて高野山を開いたのは、今でいうクラウドファンディングだ、というお話に膝を打ったり、有田焼や唐船城が、この有田という土地だから成立した、というお話にうなずいたり、多くの気づきをいただきました。

今回は、地元の方だけでなく県内外からのお客様も多く、約170名の来場者の皆様に、改めて有田の魅力をお伝えする機会にもなりました。今回の高野山とのご縁を、また別の形につなげていけそうな可能性も見えた、有意義な時間となりました。

豪雨の被害で大変な中、会場に足をお運びいただいた皆様、そしてはるばる高野山からお越しいただいた飛鷹さん、本当にありがとうございました。