前半 | |
コーヒーコーナー |
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舞台上のフラワーアレンジも準備万端 |
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一曲目はバッハ(ブラームス編)のシャコンヌから |
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楽しいお話も |
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♪舘野さんのお話♪ 私は、ピアノを豊増昇さん、レオニード・コハンスキーさん、安川加寿子さんに師事しました。 安川さんはご自身のリサイタルで、最初の曲をプログラムではベートーベンの『月光』としていたのが、 ステージに出てきたところ明るい爽やかな気分になって、トルコ行進曲で始めたことがある。 曲の感じが全く違う。でも、先生は忘れて間違えていた。 今日も私は、初めの曲を、プログラムではタカーチェの「トッカータとフーガ」としていましたが、 バッハのシャコンヌからはじめました。これは、間違えたのではなく、今日の昼間、リハーサルを しながら色々と話をしていたら、シャコンヌを聞きたいという人が多かった。 それでバッハを選びました。 これから演奏する吉松隆さんの曲は、今年の2月13日にできた曲です。吉松さんは、もともと ロックミュージシャンですが、シベリウスの交響曲第6番を聴いて、強い影響を受けて、クラシックの 作曲家になった人です。彼は、シベリウスこそわが師と仰いでいます。 左手での演奏は、1年前から始めました。 80曲ぐらい、左手のための曲がありますが、そのうち、現実に手に入ったのは30曲です。 ただ、左手の曲は、内容が乏しいのが実情です。 できれば、現代の作曲家に、演奏の中心となるような曲を書いてほしいと願い、 間宮芳生さんに作曲を依頼しました。できあがったのが、「風のしるし」です。 これを、昨年の5月10日に初演したわけですが、間宮さんの曲は5月2日に、ノルドグレンの 曲は4月30日にと、直前に仕上がりました。 期間がなくて厳しかったですが、すばらしい曲です。 こうやって、いい作品ができて演奏やCDで広まるのは大変よろこばしいことです。 また、できれば、楽譜として目に見える形にする必要があります。 そう考えていたところ、音楽之友社が、左手のシリーズを出してくれることになりました。 間宮さんの「風のしるし」は、2005年3月出版したところ、どんどん売れてしまう。 ぜひ、みなさんにもお手にとってもらえればと考えています。 今は、林光さんが、『花の画帳』という曲に取り組んでくださっている。 2005年10月に初演する予定です。 これから演奏するタピオラ幻景のタピオラとは、フィンランドの神話で森の神々が住むところ という意味です。 吉松さんは、コンピュータで作曲するので、肉体で弾くと意外に難しい。 作曲家に変えてもらわなくてはと思っている箇所もありますが、お聴きください。 |